不意にキスするのをやめた相川くん。

隙間なくぎゅっと抱きしめて私の頭を撫でる。



「俺、たぶんだけど独占欲強いからきいちゃんのこと束縛する。それでもいい?」

「大丈夫です、私は嫌なことをノーと言える日本人です」

「あは、やっぱきいちゃんおもしれー」



独占欲が強いのは分かってます。

それを受け止める準備だって、とっくの昔にできてる。

相川くんは、今までの中で一番妖艶な美しい笑みを浮かべて、優しく唇を寄せた。



「好きだよきいちゃん、俺の唯一になって」

「相川くんが望むなら」

「うん、これからの俺の居場所はきいちゃん隣だから。
きいちゃんも俺だけ見て」



数分前まで絶望のふちに立たされていたのに、今はこんなにも幸せ。

相川くんも私と同じ気持ちだといいな。

そう願って見つめ合い、また口づけをした。