ノート


 今、教室には幸い、誰も居なかった。
食堂に新メニューだとかなんとかで、ややミーハーなクラスメイトは、大体そちらに向かったからだ。
「なっちゃん……」
「どした?」

「なっちゃん。いきなりだけど俺。学校好き」

「お、おう?」

なっちゃんは戸惑いを浮かべながら、俺をなだめていた。

だいぶん涙は引っ込んだ。ないていたことには、今さっき気付いた。

「でも運動会だけは、嫌いだったんだ」

「なんで?」

「仲間だクラスメイトだって言ってたやつが急に、遠くにいってしまうみたいだから」