ノート








 日付はどんどん過ぎていった。河辺と性格が合うことはなくて居れば居るほど気分が悪くなる人というのもはじめてだった。

 何が悪いというのかはわからない。
だけど俺の心が壊れたわりにこの程度のやつだという腹立たしさしか、そこにはなかったのだと思う。

俺にとっては、
心を修復するために都合のいい言葉メーカー。

あいつには、ただただ、潰したい相手。

 学校に通ううちに、あいつが裏で俺を『お金』と呼んでいたのも知った。
クラスメイトと、そう呼んで自慢げに話す場面に遭遇したことがあったのだ。
あいつにとって俺は、ちっぽけな愛情で買える安上がりな存在であって、歩く現金。


 やがて、それだけではないことがわかった。
 ある日帰宅すると、部屋にあったペンが数本消えていた。
どこを探しても見つからなくて、メールで問いただすと「持ってるよ。ふふふ。俺のこと、怖いだろ?」
だった。ちょっとわけがわからない。