「そうだ、あとで砂浜いこうぜ」
ふと、海を見たいと思った。
なんとなく。
こういうときは、自然に身を任せよう!
「いきなり!? 脈絡どこ」
「青春の夕日を見るんだよ」
あの日、スーパーに出掛けた日のような日差しや空の色とかを、なっちゃんと体感したかった。
「お前、どうした……」
なっちゃんは呆れ気味だったが「わかりましたよ」と答える。優しいにおいも、あたたかさも俺から離れていく。動悸は収まらない。
「よっっしゃ!」
俺は、そんじゃなと保健室に向けて跳び跳ねるように廊下を歩いていく。
その後ろを、一緒に行くっつったのは誰なんだよと笑いながら、なっちゃんが歩いてくる。
放課後になると、皆思い思いに教室から出てったり部活の練習を始めていた。
外はオレンジの夕陽が照らすから明るいし、それがなぜだか腹立たしい。センチメンタルなことを考えそうな自分を、だめだっ、と追い払って俺は黒板に貼られた時間割プリントをチェックした。
小学校とかのときは、
日直か当番がチョークで書いていたが、高校にもなれば手間は惜しいとでもいうのだろうか、
黒板にマグネットが貼られて、時間割が書いてあるプリントをそこに挟んである。
よーするに、遠くからじゃ見えない。
視力に不安がある人は、先生が出てったあと、前の方に行ってメモして帰るなり、どうせ教科書置いてるからと諦めて帰ったり、近くの人に聞いたりと様々だ。



