ノート

 ギリッと力を込めていると、やめろと、無理矢理はがされた。

 逆らうなんてやっぱり俺の心には成り得ないとわかってさらにイライラした。
俺の心はこいつが無くしたんだからその責任を取るくらいしていいはず。なのに、なぜ俺の意思に逆らうのだろうか。
こいつは責任すら取れないんだ。
じゃあ、居る意味がないと思う。
いや、つきまといが減るなら、多少あるのか。


 自分の額をさわってみると、確かに熱かった。本当に熱があったのか。
「なあ、大丈夫か」

おろおろしているそいつにまた腹が立った。
何のために。
何のために、承諾したのかわからなくなることをやめて欲しくて、苛立ち気味に大丈夫だと言う。
一気に起き上がろうとして、激しく頭痛がした。
「っ……」

「俺、先生にいってくるから」

話したいことをなにもはなせないまま、その日は、河辺は逃げた。