「俺も、いつか美琴さんを守れるように ……もっと強くなりたいです」 そう言って美琴たちが行った方に向かってつぶやいた。 「喧嘩が強いことだけが強さじゃないよ。 美琴はああ見えて身体弱いから」 いつか聞いた美琴が料理を始めた理由を 朱里くんにも教えると、 彼は目を見開いて、それから笑った。 「それは今のところ、少なくとも、 翼の中では俺しかできないっすね!」 そう言った朱里くんはとても綺麗な笑顔だった。