ピッピッピッピッ…
病室に響き渡る、規則正しい機械音だけが麗が生きていることを教えてくれる。
今日の面会時間も終わりそうだ。
「麗、俺らもう帰るね」
そう告げて立ち上がった瞬間、
ピピッ ピッピッ ピー……………
突然機械が不規則に鳴り出して、
「うぅっ、、」
唸り出した麗を見ると白髪混じりの髪に変わっていた。
『み、ん、な、、
いま、まで、あ、、りがと、
み、んな、、に、であ、え、て、
わ、、たし、は、
し、あ、、わせ、だった、よ、、
れ、いのこと、
こ、れから、も……
よろ、し、、おね、が、い、、、しま、す』
言い切ったあと、麗、いや冷蝶は穏やかに笑って
白髪が完全に消えた。
ピッピッピッピッ…
機械が再び規則正しい音を取り戻した。



