「ってかコスプレ喫茶って何?」

「あーそれは…」

わたしたちが入ってきてから今までの間、

ノートに向かって何かを一生懸命に描いていた、
1番前に座っている水野くんが振り返って話し出した。


というかわたしさっきから質問してばっかりじゃない?

なによりもわたし喋りすぎてない?!大丈夫?!

みんな待たせてたんだよね?

あれ、もしかして大人しく席につけよって思われてたりするかな…あれ、、


「…ってことなんだけど麗さん聞いてないよね」

苦笑いで水野くんは言ったけど、
その通りほとんど聞いてなかった。

全部口に出てる、と律くんがわたしの頭を軽く叩いた。

うーん、とひとつ唸ってから話し出す。

「麗はそれで行こう、
しばらくこっちに戻れないみたいだから新もそれで。
誠也はメガネとコンタクトでギャップを持たせれば2日間集客が見込める。

衣装は手作りで大丈夫か?
女装となると肩幅が比較的広い俺と澪は厳しいと思うけど」

淡々と話を進める律くんの横で
何が決まったのかわからずに頭にクエスチョンマークを沢山思い浮かべていると、

水野くんが手に持っていたノートを見せてくれた。

そのノートにはクラス全員の当日の役割と衣装が描かれていた。