「木野?」
ふいに後ろから声がした。「おまっ、泣いてんの!?」明らかに動揺している。
彼は遙。
うちの高校の数少ない男子の一人。

そして一つ上の先輩だ。

あたしはこいつが嫌い。
馴れ馴れしい。
そして、初恋のあいつに似てるから。