【短編】また会える日まで、君の幸せを願う



ピピピ ピピピ ピピピ…

けたたましく携帯のアラーム音がなって時計を見れば10時を過ぎていた。

「あ、、やってしまった…」

慌てて飛び起きて部屋のカーテンを開けるとすっかり日は高く、窓からは暖かい日差しが差し込んできた。

原因はわかっている。二度寝だ。
いつも通り6時半の目覚ましを止めて、
バイトのシフト表を見て安心してしまい、
そのまま寝てしまったのだ。

思ったより疲れていたみたいなのもあるけど、
寝起きの頭は、宏樹さんとの約束をすっかり忘れていた…

「わ〜ん、、遅刻しちゃう!!」
朝ごはんを用意して食べている時間はなさそうなので、水分をとって急いで着替えて髪の毛を結いて、メイクをする。

「とりあえずカイロは5枚ほどあれば売り出しまで大丈夫かな…」
今は5月、カイロが売り出されるのは大体11月ごろ。わたしは月に1枚のペースでカイロを消費するから個人差はあるかもしれないけどないよりはましだろうと思って。

10時30分、必要な物を持ってアパートを出て、早歩きでドラッグストアに向かう。走ると危ないからね。


買うものはナプキンと薬。
私がいつも使ってるやつで大丈夫かな、?
昼用と夜用をひとつずつ、織物シートをカゴに入れる。それからお薬は2種類。
急いで会計を済ませて駅に向かう。


都会はすごい。10分に1本は電車が来るなんて、本当に、地元では考えられない。

【58分着の電車に乗りました、遅れるかもです…!】
宏樹さんにそうメッセージを送れば

【りょーかい、気を付けてね、?】
その言葉と「待ってます」というかわいいスタンプが送られてきた。