それでも、どんなにひどい仕打ちを受けても陸上部をやめなかったのは、


わたしは何1つ悪いことをしていないから。

みーたんと付き合うだなんて、そんな恐れ多いことはしていない。

それに、みーたんのことは尊敬しているけど、別に恋愛的な意味ですきだと思ったこともないし。

みーたんに彼女ができたら、
きっとわたしも嬉しいと思う。

でも、みーたんが誰か特定の女の子と仲良くしてるイメージもない。


だからと言って、
これまで通りにみーたんに話しかけて、
みーたんや周りの女の子たちを傷つけるなんて、
そんな中途半端なこと、わたしだけ許されないよな、と自己完結して、自分からは極力、話しかけないようにした。



それに、走るのが好きだったから。

確かにタイムは遅いかもしれないけど、
顧問の先生から期待には精一杯応えたかった。

だけど、そんな願いは叶わずに、
わたしは中3の大会には1つも出ずに引退した。


そして何よりも、いつも家族が励ましてくれたから。

いつも美味しいお弁当を作ってくれて、
わたしの意志を尊重してくれて……


「あいたたっ、、」