父にとってこのボタンを目的の場所に置いたということは、決意の現れ。

"すぐさま行動に出る"

という意味になる。

それが今なのか、明日なのか、一週間後なのかは分かりかねない。

ただ、私の"計画"していたものが父には効かなかったということだけは理解できた。
所詮は17の小娘の悪足掻きに過ぎない。

ベッドに横になると、目にいっぱいの涙が溜まる。

あぁ。
私はここから離れたくなかったんだ。

その気持ちに気が付くも、それはもう叶わないという現実を突き付けられたようだった。

私は、皆に聞こえないように声を殺す。

楽しすぎて…。
温かすぎて…。

本来の私を忘れていた…。

私は北園の…操り人形…。