何だか大がかりな気が…。

今の私の状態…。

ヘアメイク→銀ちゃんさん。
ネイル→こうちゃん。

しかも、銀ちゃんさんが連れてきたスタッフさん?が浴衣を選んでいる。
ちゃっかり詩月もやってもらってるし。

大樹たちは甚平や浴衣を着るだけだから、別の部屋でこうちゃんがやるらしい。

ネイルを終えたこうちゃんは、男たちのもとへと向かった。

「さて、ヘアセットが終わったから次はメイクよ!」

目の前にはドドーンと効果音が出そうな位大きい化粧BOX。

「貴女はクール系だから、カジュアルな感じを取り入れれば十分なくらいよ。アイシャドウでボカして、アイラインをハネてクッキリさせるの。眉毛はあえてブラウンでふんわり…と。はい!出来上がり!!」

クールカジュアルの出来上がりよー!!と叫びながら、鏡を見せる。

言葉がでないのはこの事を言うのか。
今まで普通にしていても、怒ってるの?と聞かれることが多かったけど、メイクのお陰かその印象が和らいでいるように見える。

この人、凄い…。

カリスマ美容師だわ。

「ありがとうございます!」

「いいえー。まぁ、大樹のためのメイクなんだけどねーん。」

え?
大樹のための?

「え?どういうことですか?」

「まぁ、答えは着付けた後よ。反応が楽しみだわー!」

何だかお人形にさせられている気分だわ。