初めての事ばかりで、心が追い付いていない感じ?
今まで学校さえも自由がなく、勉学の傍ら仕事をしていたのだ。
どうしたらいいのか分からないのだもの。
「じゃぁ、後で皆で買い物に出掛けようね?」
「うん!どんなのにしようかなー!」
よかった。
詩月の笑顔が自然だわ。
鬼龍(ここ)に来て、本来の姿を取り戻したのね。
やっぱり、詩月にはここが合うのね。
「暑くないか?」
「大丈夫よ。心配してくれるの?ありがとう。」
「心配するだろ。暑さで倒れられたら大変だ。」
少し照れてるのか、目線をずらしながら自分の後頭部を触っていた。
ふふっ。
大樹の照れてるの珍しいんじゃないかしら?
何だか得した気分。
心が暖かい。
「あのさっ…。」
「しーちゃんから聞いたわよ!!!ゆーちゃん、花火大会初なの!?」
花火大会のことを聞こうとしたら、こうちゃんに遮られた…。
そして抱きつかれてるし。
しかも、花火大会初なのバレてる。

