真奈美は、賑やかに話す彼に目を奪われ、思わず話を聞いてしまった。そして2人のやり取りがほほえましくて笑ってしまいそうだった。さらに、この人と同じ駅だと知って何故かうれしく思った。

 真奈美がビックリした顔をして見ているのに気付いて、真鍋はマスターに聞いた。
「えーっと、彼女はスタッフさん? マスター雇ったの? 」
マスターはピーンときた。(いずれ真柴君を真奈美ちゃんに紹介しよう。)
「彼女は真奈美ちゃん。僕の苦手な経理と、素敵なホームページを作ってもらっている。大体週一回金曜日には来てもらっている。その他の日はたまに、ね! 」
「ま、真奈美です。マスターには大変お世話になっています。よろしくお願いします。」
 真奈美は思わす立ち上がりペコッと頭を下げた。
 真柴は丁寧な挨拶にちょっとびっくりして挨拶を返した。
「こ、こちらこそよろしく。真柴です。」
「真柴君。真奈美ちゃんまじめな子だから、へんなことしちゃダメだよ。」
「えー、そうなの。僕 人恋しいんだけど・・・」
「アハハハハ・・・」

「あっ、いらっしゃいませ。オメデトーゴザイマス。」
マスターは他のお客さんのところに挨拶に行ってしまった。