足りない、もっと。



「朝から元気だね」

「あ、三宅くんと藤村くん。おはよう」

「おはよー」

「……よう」


元気な三宅くんに対して、藤村くんは眠いのか小さい声で挨拶を返してくれた。

修学旅行の朝って、朝が強い人と弱い人がわかりやすいな。



「てか、川中さんはどしたん?」

「えっと、気にしないで大丈夫なやつだよ」

「そっか。じゃあま、楽しもうな」

「うん!」



三宅くんの言葉に大きく頷く。

楽しみいっぱいの修学旅行、スタートだ!


バスや新幹線の移動は、眠ったり話したりトランプをしたりとゆったり過ごした。

移動中も楽しくて、思ったよりも短く感じた。



1日目は移動と施設見学だけであっという間に終わり、その日は朝も早かったからすぐに眠りについた。





「ん~……」


スマホのアラームを止めて、大きく伸びをする。

まだぼんやりとしながらスマホを操作。