先生は迷うことなく私の手をとって優しくひっぱった。



「百瀬、大丈夫?」



ベッドに座らされた私の横に、先生も座った。
冷房がきいてて涼しいはずなのに、体は熱を帯びている。



「保健の先生は、なんで、」


「保健の先生は、外で救護席にいるから。代わりに俺が保健室にいるんだよ。

俺じゃ嫌だった?」



ぶんぶんと首を横に振る私を見て先生は笑った。

私もだんだん落ち着いてきて、急にさっきまでの自分が恥ずかしくなった。


せっかく落ち着いたのに____



「顔、赤いね」



そう言って先生は、私のほっぺに手をあてた。