その声で名前を呼ばないで




どうやら新しい先生たちの挨拶が行われていたらしく、その後は新しいクラスに入るように指示された。



3年1組の教室に入ると、梨沙はさっきのことなんてもう忘れたみたいで、イケメンがいたら絶対に狙うと意気込んでいる。


私はさっきの成田先生?の声がずっと耳に残ってて、梨沙の話には適当な相槌を返した。



そこに高野先生が入ってきて、席に着くように言った。



「えーっと、担任の高野です。高校生活最後の1年なので、悔いのないように過ごしてください。勉強もちゃんとやれよ」



珍しくちょっとだけ丁寧な口調の高野先生に一人で笑ってたら、高野先生と目が合ってしっかり睨まれた。