「ここはどこ?」


目が覚めると、そこは暗い部屋。
そこに1人ポツンと、私はヒザを抱えて座っていた。

ただボーッと何をするでもなく、視線を動かす事なくジッとしている。

時折、私の近くを何かが通り過ぎる気配があったけど、そんな事を気にする事なく暗闇に溶け込んでいた。


カチャ…


扉が開いたと同時にまたいつもの様に人の気配がした…が、今回は違う。


「…やっと来たのね」

ポツリとそう呟いた私はニヤリと笑う。


「…残念でなりません」

私の母にそう言ったアナタに近づいていく。




ずっと、待ってたのよ…


私の右手が彼へと伸びる。



「…許さない」