「アナタが好き…」 「アナタ…が、好きなの…」 そっと言葉にしてみる、彼の前では言ってはいけない言葉。 この言葉を口にしたら、私達の関係が崩れてしまうのは分かっているから… だから、言えない。 だから、言わない。 でももう、溢れ出てくるこの想いを止められなくて… だから、せめて。 だから、少しだけ。 アナタの前では言わないから、吐き出させて。 「アナタが…、好きです」 何かが頬を伝った気がした。