椅子こん!





「コリゴリが途切れる間際に遺した通信、
そしてカグヤの家の観察によると、
あの椅子がなにやら鍵を握っているかもしれません」
「しかし椅子を使うには、彼女の力を奪う必要があります」
「しかし、あの椅子に、我々がそのまま向かっても太刀打ち出来ないでしょうし……彼女を殺害するわけにもいかない」

「お前たち、なんのために、44街と学会が結んだ極秘プロジェクトがあると思ってる?」

男、がにやりと笑ってパソコンの向こうに話しかける。カグヤの家の邪魔者の排除や、めぐめぐの件、そして悪魔の子。

 恋愛総合化学会特別部隊、ハクナは、朝から彼らのようにリモート会議をするものと、行動に移すものに別れて大忙しだった。『指揮をとる男』は可愛がっている観察屋たちと椅子と悪魔についてひそかに話し合っていた。
 ハクナがこっそり政府や街と結んだのは、魔の者が現れたときの戦力として武器や兵器を学会の予算を注ぎ込み購入する、その補助だ。代わりに、44街をしっかり守ることを約束している。

「あのロボットを導入してみよう。
椅子が特殊な触手を使ったとしても早々にやられないだろう」


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