「どうでもよくないよ。煙草は体に悪いし良いことない」
「見た目によらず真面目だな?」
「見た目って!この髪の色も地毛だって……」
「知ってる」
そう言って笑った顔が優しくて拍子抜けした。
天馬くんは大通りまで私を連れて行くと、タクシーを捕まえてくれて私に1万円札を渡してきた。
「え!?受け取れない!」
「いーから。奥さんを危ない目に合わせらんないでしょ」
その〝奥さん〟っていうのがすごい気恥ずかしい。
「ありがとう……今度返す」
「じゃな」
タクシーはドアを閉めると颯爽にその場を後にした。
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