「こちらこそっ……」


私も付き合った経験がゼロではないけど、天馬くんほど異性に免疫があるわけではないし、急にこういうことされると心臓に悪い。


教室に戻ると、友達の島内瑠実(しまうちるみ)が私を見つけて怒り顔で近づいてきた。


瑠実とは中学からのなんでも言い合える親友。


「ちょっと!どこ行ってたの!?」


「ごめんごめん!」


いつも数分しか屋上にいないからバレなかったけど、今日はお昼休み全部使っちゃったもんな。


瑠実にならこのこと話してもいいよね……。



さっきあった出来事を話すと、瑠実も麻衣ちゃんと同じような表情で驚いていた。


「嘘でしょ!?そんな漫画みたいな話あるの!?あの神城天馬が婚約者!?」


「そうそう……かなりのビッグニュースだよねー」