「あれはお前が盗ったんだろ!お前のバッグに入ってたんだぞ!?まだ認めない気か!」
義父の顔が紅潮し、声を荒げる。
ブレスレットのことはみんなの前で言いたくなかった。
口では疑っていないと言ってくれても、証拠がないと信じてくれないんじゃないかと思ったから。
「あの……口を挟んで申し訳ありません、ブレスレットというのは咲がいつも身に付けているものでしょうか?」
その時、佐々木さんが身を乗り出して私たちに聞いた。
「そうだが。それがどうした」
「いや、それでしたら先日伺った時に玄関に落ちていたもんで……。近くにあった咲のバッグに入れたんですよ、それなのに現場に到着してから咲が、ブレスレットがないって言っていたので……その時はそれどころじゃないくらい忙しかったのですっかり忘れてしまってましたが……もしかしたら僕が咄嗟に違うバッグに入れてしまったのかもしれません」



