義父がふっと笑う。
「何を言うかと思えば……天馬くん。確かに君たちは将来的に結婚を約束している仲だろう、しかしまだ学生で……」
「こんなところにいたらちひろが壊れてしまうから。だから今日からでも連れて帰りたいんです」
みんな驚いているのか、シン……と静まり返る。
「壊れてしまうとは……?まるで私がこの子をいじめてるような言い方だな」
「実際そうなんじゃないんですか?ちひろがこの家に帰りたがらない理由はあなたなんですよ」
天馬くん、そうズバズバと!
顔を上げられない……義父の顔が怖くて見れない私はまだ弱虫だ。
「私は妻と再婚してから2人の為にいろんなことをしてやったさ、金銭面でもな。でもその恩を仇で返してるのはちひろの方だろう。身だしなみの面ではよく注意することはあったがそのくらいで騒がれてもな……」
この人ははっきり言われても気づかないんだ。
私が今までどんな思いで暮らしていたのかを。



