こ、こわ……こういうの巻き込まれたくないんですけど。
でも天馬くんに近づくということはこういうことも多々あるわけで……。
考えると先が思いやられる。
「あー。麻衣には言っとくわ。ちひろが俺の許婚だから」
「えっ!?」
両手で口を押えて驚きを隠せない様子。
ですよね……。
天馬くん、友達に言っちゃった。
でもいずれバレることだもんな……。
気恥ずかしいし、申し訳ない気持ちになるのはなんでだろう。
「嘘でしょ……あの話本当だったの!?許婚がいるって……」
「いつか紹介するって言ってたろ」
「そうだけど……まさかちひろちゃんだったなんて……ちひろちゃんは知ってたの!?」
「私もさっき知って……びっくりしてさ」
「そっか、だよね……」



