すると天馬くんは私の両脇を持って、自分の膝に乗せてきた。
お姫様抱っこの時のような体勢になってる。
「ひゃ!?なにっおろして!?」
「自分から抱きついてきて何言ってんの?」
「だってそれは……」
もごもごしてるとフッと笑われた。
近いよーーー天馬くんの息が耳にかかる。
「でさ……親もお前に礼したいってずっと言ってて探してたんだよ。そしたら偶然にも親父の友達がお前の義父だったんだもんな。奇跡としか思えねーよ。しかも同じ高校で」
「そうだったんだ……ほんとすごい」
「知った時の俺のテンションしらねーだろ?やばかったよ?どうやって近づこうかすげー考えたし」
そんなこと思ってたなんて……あの頃そんなそぶり全然見せなかったのに。



