「ちょっと……天馬の周りにさっそく女ぁー」
瑠実が横から小声で言った。
「うん、そうだね……」
「あの女子たちもちひろがいないと思ってさぁー!」
私が許婚だった時、それを知ってか知らぬか天馬くんの周りを取り巻いてた女子は結構減っていた。
それなのに、また最近こんな風に女の子といるのが増えてきたみたい。
咲とはどうなってるんだろう。
まだ話し合ってないのかな……。
「光さ、ちひろのこと狙ってるよね」
「え!?」
「だって前からちひろのこと可愛いって言ってたもん」
「冗談じゃない……?」
「いやいやいつも言ってたよー天馬が羨ましいって。だからあっちも本気で押してくるかもね」
そんな。
高峯くんが私を!?



