「奥さんってなんだ、お前ら付き合ってんのか!?」
安西先生も目を大きく見開いて驚いている。
「いや、付き合ってませ……」
私の声に被せて神城くんが「俺ら婚約するんです」と言った。
「「は?」」
私と安西先生の声が重なる。
神城くん頭おかしくなったの!?
「嘘だと思うならうちに電話してみたらいーんじゃないすか?」
「婚約って……そんなこと聞いてないぞ」
「まだ正式に発表されてないんで」
安西先生は困惑した表情で頭をかいた。
私の頭の中はハテナだらけで。
隣の神城くんはそんな私を見てほくそ笑んでいる。
どういうこと!?婚約って……。



