「倉木!?お前だったのか!?」
「えっあ、あのっ……」
「ここは立ち入り禁止だぞ!」
安西先生は学年主任で、先生の中では一番怖い。
体格や声も大きいので、威圧感がすごい。
「すいま……」
「ったく。その髪の色もだなぁ、いつになったら直してくるんだ!?下品な色しやがって!」
荒々しく私に近づき、髪の毛をぐいっと引っ張った。
「いたっ!」
クウォーターだって、何度言っても聞いてくれないのはそっちじゃん。
悔しくて唇を噛み締めた。
「そんな態度ならな、家に連絡するからな?」
「それはっ……」
義父の耳に入ったら大変だ。



