その時後部座席にいた私は奇跡的に助かったものの、左足の太腿に大きな傷跡が残っちゃって。
それが私にとって大きなコンプレックスとなった。
傷跡は太腿の中心から股関節部分にまで達しているかなり大きな物で。
見た目がグロいし、女友達にすら見せたことがない。
神城くんの手が、スカートを押さえる私の手を触った。
「キャァっ!」
ドンっ!
思いっきり神城くんを突き飛ばし、立ち上がってその場から逃げようとした……が。
まもなくして安西先生と目が合った。
え、安西先生いたの!?
多分屋上の端の方を見回りしていたのかもしれない。
いなくなったと思っていた安西先生が驚いた顔をして私を見ている。
さ……さいあく。



