次の日、明らかに気落ちして学校へ行った。
登校の車に里奈は来なかった。
そんなに、嫌いだったのかよ。
現実を突きつけられているようでどうにかなってしまいそうだった。
「はぁ......」
昨日から止まらないため息に翔がギョッとしたように俺を見る。
「冬夜、お前、どうした」
普段、基本的に同じテンションを保っている俺の今の状態はかなり異常だった。
「里奈ちゃん」
「は?」
「なんかあったのか?」
「......別れた」
翔になら、言ってもいいか。
「は? なんで? あんなに仲良かったじゃねーか」
「嫌い、って言われた」
「......は、なんで」
こっちが知りてーよ。
「知りてーのはこっちだよ」
「落ち着け、そうだよな」