自転車で約十分後、白い南欧風の自宅に帰宅。

黒アイアン門扉を開きながら我が家を見上げると、外観のクローバーの妻飾り、窓周りに装飾された繊細で美しいロートアイアンが心を和ませてくれる。

十年前の十八歳までは家族五人で暮らしていたけれど、父の浮気で両親は離婚。

今は、看護師長の母と二人暮らしである。

当時ここには母と姉と私が残り、医師の父と妹は父の病院のある隣市に引っ越したが、お祭りの約束を破った私のせいで妹が事故に合い左脚が少し不自由になった為、私も父の元に引越した。

そして私が十九歳の時、姉のデキ婚で母は一人暮らしに。

その後二十三歳の時、妹の結婚を機にここに戻り浮気した父の性でいることが嫌で母の旧姓に改姓した。

でも二十六の時に統合ワークに出合いネガティブな周波数を手放すエネルギーワークに取り組んだ結果、父への嫌悪感も解消し予定が合えば食事する仲に戻れた。

統合ワークに出合わなければ、今も離婚等父のせいにして後ろ向きな日々を送っていたかもしれない。

出合えて良かったと心から感謝している。

安堵感を感じながら南東に位置するリーフグリーンの玄関扉を開けると、カレーの匂いが漂っていた。

でもランチは、大好きな焼きそばで嬉しい!

料理好きの母は、いつも食事の用意は欠かさず帰宅後すぐ頂けて感謝感謝。

一階南に位置するリビングで外出中の母に感謝して大好きなスピリチュアルカウンセラーNAOさんの統合ワークDVDを観ながら美味しく頂いた。

二十分後、お腹を満たしNAOさんに癒された私は、休憩の為二階に上がった。

私の部屋は、東西の角地で陽当たり抜群、南側は公園で解放感溢れ住み心地も良い。

サッとルームウェアに着替え、八畳部屋の西に配置する天然木の北欧デザインベッドに寝転がり絢に借りたスピ本を開いた。

題名は、ツインレイ。

絢とは、高一の時にパワーストーン好きがきっかけで仲良くなり、よくスピ系の記事や本をシェアし合っている。

ツインレイとは、自分の一部で宇宙的パートナーシップの相手、魂の伴侶のことで、元々一つの魂が成長の為別々に別れ幾度も転生し、魂の成長最終段階で再び統合の為に出逢うそう。

目的は、制限のある地球で愛を学ぶという最も難しい課題をクリアし学びを完成させること。

魂の伴侶との出逢い……ロマンティックだけど愛の学びの完成とか大変そう。

でも興味津々で読み進めていく。

今、地球は、二極化が進み物質的豊かさが象徴だった地の時代から愛と調和が象徴の風の時代に移行して価値観がガラッと変わる過渡期。

風の時代に入ってどんどんエネルギーが軽くなり魂の学びも加速中。

ツインレイが出逢いやすく出逢うと互いに必ずわかるそうで、雷に打たれたような衝撃的な出逢いもあれば、ゆっくり導かれるようにツインレイだと確信に至る人もいるそう。

生まれた日が反対、手足の形や様々な好みが同じ等言われているが、必ずではなく95%の人が自称ツインレイらしい。

わかる……そう信じたい想い……。

あなたとの出逢いは、まさに衝撃的だった。

あの騒がしいスタジアムがなぜかシーンと静まり返り、一瞬で心も瞳もあなただけに奪われ釘付けになった。

まるであなたと私ふたりだけの世界にシフトしたように感じられ、とてつもない懐かしさに魂は震え堪らなく惹かれて止まなかった。

再会後解除された今、あなたへの想いを封印出来たのは奇跡と思えるほどこの胸はあなたへの想いで溢れている。

あなたが、私の唯一無二の魂の片割れ……
そう願わずにはいられないほどに……。

そして一気に読み終えた時、確かな証拠も根拠も何もないけれどなぜか不思議なほど確信していた。

あなたが、あなただけが私の唯一無二の片割れ……宇宙にたったひとりだけのツインレイ……そう確信する私がいた。

私の内なる宇宙に凛と佇む光輝く魂があなたを愛し揺るぎない確信として極彩色に輝き溢れ歓び溢れているのを感じていた。