ゴールデンウィーク初日の正午。

 久々に綾と玲との女子会は、某ホテルの期間限定仕様ビュッフェで開催。

 玲は、大好きな苺スイーツを。肉好きの綾は、シェフが目の前で焼くステーキを楽しみにやって来た。

「あ~最高!」

 玲は、苺タルトを頬張りほっぺが落ちそうな顔を見せた。

「しかし綾って顔に似合わず肉食女子」

「玲は、完璧肉食と思いきやスイーツ女子。健康志向の優愛は安定のサラダから」

「うん、でもアイスが一番楽しみ」

 綾は、からかい眼の玲に反撃後、2人の笑顔を見てサラダを食べる私に笑って言った。

 皆好きな物を好きなだけ食べまくり、満足の溜息を合図に喋くりタイムへ。

 玲と綾が、近況を報告し2人の視線が私に集中した。

 ……凌君との深夜のキスは絶対秘密。

「私は特に何も」

「純とは?」

 玲の質問に綾が相槌を打つが、何もと首を振り返した。

「あれから全く連絡なし。でもプロポ思いつきは認めた。凌君にだけは絶対負けたくないって。忘れられない(ヒト)も暗に認めた気がする」

「やっぱ勢いで牽制か。しかしプロポだけ撤回って結婚怖気づいた? もう完無視でよくない?」

 思い切り呆れ眼の玲の言葉に、綾も思い切り頷き返した。

「もう連絡しないでとは伝えた。もし駄目でも延々と断る! でもしばらくサルは休みたい。もう彼女のふりは限界」 

「えー! 寂しいよ。もう皆で袋叩きして強制終了しよ! 」

 玲は、身を乗り出し強い口調で言ってきた。