「……いって」 ポーチは岩瀬の頭に見事命中して。中身がバラバラと床へ落ちていった。 「岩瀬……くんなんて……らい」 「は?」 「嫌い!」 「……」 「大っ嫌い!」 「……」 「……っく」 言葉とは裏腹に、私の涙はボロボロ零れ落ちる。 それでも口からは嫌いの単語しか出てこない。