輝一「おお!ちょっとずつ話がいい方向に!」

私「だけど、若君に縁談の話がやってくる」

沙月「そんな!」

私「若君は娘のことが好きだから、もちろんその縁談は断ったよ」

輝一「ならよかった」

私「だけど、娘のことが好きだと知った若君の両親は怒り狂った。そして、父親が娘を刀で斬り付けようとした」

沙月「危ない!」

輝一「えっ、まさかのバッドエンド!?」

私「でもその時、娘の被っていた鉢が取れて、娘の美しい顔が現れたんだ」

沙月「ここでついに鉢が取れたのね!」

私「被っていた鉢の中には、花嫁道具がたくさん入っていた。若君の両親は結婚を許し、二人は子宝にも恵まれて、幸せに暮らしたっていうお話だよ」

輝一「ハッピーエンドでよかったけど、娘の実家はどうなったの?」

私「ああ、それもちゃんと書いてあるよ。ある日、娘が若君と子どもを連れて出かけた時、偶然一人の僧侶と出会うんだ。実は、その僧侶は娘の父親だったんだよ」