圭「なにか不都合でも?」

圭くんはそう言ってニコッと笑う。
...れ、冷笑すぎる



美「わ、わかった!行くよ!」



圭「フッはいはい。」

軽く笑う姿も圭くんだと絵になってしまう。
ずるいなぁ...




2人で他愛ない話をしながら商店街を抜ける。
この間も圭くんはずっと私の手を握っていた。






美「ここだよ。」



圭「分かりました。覚えときますね。」



美「な、なんで!?」




圭「俺、明日から朝も迎えにきますから。」

いや、ほんとになんでだよ!!





美「こ、来なくて大丈夫だよ?」


そこまでお世話されなくてもひとりでいけるんだけど...
ふてくされていると圭くんは私を覗き込んで言った









圭「おれが先輩と会って話したいの。」






美「えっ」


こういう時はどういう反応が正解か未だに分からない。

でも嫌だと思ってないのは確かだ。

男の人に対する拒絶反応も圭くんには出ない。

これは初めからだった。



だから心地いいのかな…





美「…じ、じゃあ、迎えに来て...ください。」

は、恥ずかしすぎるっ...何だこの彼女みたいなセリフ!?

不思議と口が動いていた。








圭「...可愛すぎ。」





美「な、何言って、」