りんごちゃんとヤンキーくん


美「け、圭くんは私に聞きたいこととかない
の!?」


恥ずかしいのを誤魔化したくて少し食い気味で聞いてしまった。


圭「なんでもいいですか?」

美「答えられる範囲なら!」

圭「ほんとになんでも?」




美「い、いいっていいって!」

…少し嫌な予感がするのは気のせいだろうか。

























圭「俺…
先輩の顔が見たいです。」




気のせいじゃなかったぁぁぁぁぁ!!!!



美「え"っっ!?」

女の子らしからぬ声が出たことは置いておいて、






美「ま、マスクを取れと...?」












圭「はい。ニコッ」

圭くんは悪気なんてなさそうにそう言った。
そ、そりゃ悪気なんてないだろうけどっ...






美「そ、それだけはっ...」
ギギギッと首を横に向けて言った。














圭「ダメっ...ですか?」

上目遣いで覗いてきた。

これは圧倒的確信犯。
私がこの顔に弱いって、この短時間で把握しやがったなこいつっ....!




美「ダメなものはダメっ!!!!」







圭「チッダメか。」

舌打ち!?こいつ...




美「他人に顔は見せたくないのっ!」

念を押してもう一度そう言った。
ものすごく不満そうだ...


















圭「....じゃあ強行突破ってことで。」


美「えっ待って待って待っっ!?」





圭「はーい逃げない逃げない。」

圭くんの大きな手が逃げようとする私の顔を両手で挟んだ。

あぁぁぁマジでやばいよっ!?



美「はーあーえ!(はーなーせ!)」



圭「ブッやですよ。」
こいつ何笑ってんだっ!!!



美「え"おんおにあっえ!(ほんとに待って!)」



圭「はーい静かにー。」

こいつ私が先輩だって忘れてるだろっ!