美「ねぇあんた、私寝るからほっといてよね。」


俺と仲良くしたくなさそうな先輩は俺のことを あんた という。


それが気に入らなかった。




圭「なぁ先輩。」


美「はぁ…何?」


圭「あんたじゃない。
ちゃんと名前で呼んで。」


美「えっやだよ。」


自分の顔面くらいわかっている。
だからこそこのセリフでそんな嫌そうな顔をして断るのは先輩くらいだろう。

それも嬉しかった。




美「...わかった、圭くん!これでいい?」

少し気に食わなそうだが、どうにかして名前を呼ばせることが出来た。
それだけで満足だ。









すると先輩が眠れなくなったのか出ていこうとする。


圭「せんぱーい、俺これから先輩見っけたら話しかけてもいい?」

思わずそう声をかけていた。
次、話しかける口実になるだろう、 そう思って。





美「まぁ...いいよ。あんまり愛想良くできないかもだけど。」


少し悩んで先輩は許可してくれた
素直にいいよと言うのが恥ずかしかったのか少し視線を下げてそう言った。


その動作がかわいくて仕方がなかった。






圭「はははっ、できなそー。」


照れ隠しでそう言った言葉が不満だったのか少し俺を睨んで保健室から出ていった先輩。


…..やっぱり可愛く見えてしょうがない。















圭「ッッ....あ"ー
重症だな俺」

この好きはおそらく恋愛の好きなんじゃないかと思った。

俺、結構単純だな...なんて思う。
まずは先輩との関わりを増やすべきだよな...?
















結局、寝るのはやめて次のどうやって話しかけようか考えていた。