「え、じゃあ、結局理由は分かんないままってこと!?」
「うん…」
「でも、彼女いないんだったら良かったじゃん!がんばりなよ笑蒔!」
「いやいや、そうもいかないでしょ…」
相変わらず、瀬名くんからの嫌がらせは続いていた。真宮くんもなにも教えてくれそうにないし、かといって瀬名くんに直接聞くなんて怖すぎるし、もうずっとこのままなのかな、と諦めかけていた。
「ていうかどうしたの、笑蒔。元気ないじゃん。」
「うーん、朝から頭痛くて。風邪ひいたかなぁ。」
「まさか知恵熱!?もう、笑蒔はいっつも固く考えすぎなんだよ。もっと楽に生きなきゃ!」
「莉世とちがって何事にも真剣なんですー。」
「へへっ。まぁ、無理しないで倒れる前に言いなよ?あたしが運んであげる!」
二の腕を叩いて見せた莉世に、私も笑い返す。でもその奥で真宮くんと楽しそうに話している瀬名くんが視界に入って、また気分が落ち込んだ。はじめて話した時の優しい瀬名くんの顔が頭から離れない。もう、あの顔を私に向けてくれることはないのかな…。
「ちょっと、笑蒔!?」
あれ?
目の前が真っ暗になって、身体が傾くのを感じた。だめ、倒れる……。
「嵩寺っ!」
その声を最後に、私の意識は闇の中へと落ちていった。
「うん…」
「でも、彼女いないんだったら良かったじゃん!がんばりなよ笑蒔!」
「いやいや、そうもいかないでしょ…」
相変わらず、瀬名くんからの嫌がらせは続いていた。真宮くんもなにも教えてくれそうにないし、かといって瀬名くんに直接聞くなんて怖すぎるし、もうずっとこのままなのかな、と諦めかけていた。
「ていうかどうしたの、笑蒔。元気ないじゃん。」
「うーん、朝から頭痛くて。風邪ひいたかなぁ。」
「まさか知恵熱!?もう、笑蒔はいっつも固く考えすぎなんだよ。もっと楽に生きなきゃ!」
「莉世とちがって何事にも真剣なんですー。」
「へへっ。まぁ、無理しないで倒れる前に言いなよ?あたしが運んであげる!」
二の腕を叩いて見せた莉世に、私も笑い返す。でもその奥で真宮くんと楽しそうに話している瀬名くんが視界に入って、また気分が落ち込んだ。はじめて話した時の優しい瀬名くんの顔が頭から離れない。もう、あの顔を私に向けてくれることはないのかな…。
「ちょっと、笑蒔!?」
あれ?
目の前が真っ暗になって、身体が傾くのを感じた。だめ、倒れる……。
「嵩寺っ!」
その声を最後に、私の意識は闇の中へと落ちていった。
