「ガハッ!」
「國谷くん!」

遡ること、5分前。いや、遡るほど時間は経ってなかった
僕たちが自動販売機へ飲み物を買いに行って、それをいいことに、奴らが来たのだ

「不登校如きが…」

岡本くんと、その他の仲間が、僕たちをコテンパンにしていく
僕は、口任せに言った

「そんなに柏木さんと國谷くんが仲良くしてるのがイヤなの?」
「コイツのせいで柏木のレベルが下がってんだよ。大体、お前だって國谷がやった不祥事覚えてんだろ」
「それは國谷くんのせいじゃない。キミらが仕掛けたことなんじゃないか」
「俺らが?おいおい、笑わせんな。俺らがやったって証拠はあんのかよ」
「それは…」
「いいよ、神崎…ありがとう、俺のこと庇ってくれて」

國谷くんはそう言って、立ち上がった

「岡本、お前が俺を嫌ってるのは別にいいけど、だからって、柏木さんまで巻き込むのはどうかと思うよ」
「は?何カッコつけてんの?弱いくせに……ああ、そうか。お前もしかして、柏木のこと好きなんだろ?」
「友達を庇って何が悪い」
「コイツ_」

岡本くんがまた國谷くんに手を上げようとしたその時

「ストップストップー」

と、北条さん率いる3人組が来てくれた

「大丈夫!?國谷くん、神崎くん!」
「2人とも、よく踏ん張った。あとはアタシに任せとけ」

多分、今までで1番悪い顔をしただろう、北条さんは悪意に満ちていた

「別にこのままアイツら殴り続けてもいーけどよ」

北条さんはそう言ってスマホを見せた
そこには、僕らを殴った写真があった

「この送信ボタン1つで、お前らの品質はガタ落ちだ」
「お前…」
「10秒我慢してやる。自分の頭で考えな」
「っ………行くぞ」

そう言って、岡本くん達は去っていった

「…ありがとう、みんな…」

僕がそう言うと、女子はみんなニコッと笑った

「助けるのは当たり前だよ。と言っても、私何もできなかったけど…」
「いや、柏木さん達が来てくれただけでよかった。本当は危険な目に遭わせたくなかったけどね」
「何言ってんだ。男だろうが女だろうが関係ねぇ。ああいう胸糞悪い奴らをぶっ潰すのはこのアタシだ」

ニッと北条さんは笑った
ここの女子、強いな……