「………お母さんのバカ……」

手に持った袋を抱きしめ、壁沿いを歩く


いつかの棗くんと会ったときみたいな真っ暗な道


お使いを頼まれ、コンビニに行った帰り

曇りで月も隠れているから余計くらいかも……


「ってぇ…」

「っ!!??」

突然聞こえた声に肩を震わせる


「ぁぅ…」
 

──ドスッ


「ひぇぇ…」


──ドゴッ


路地裏から聞こえる人が倒れるような音

怖くすぎて脚が動かない