棗くんからは逃げられない

そうしたら、お母さんの代わりに朝起こしてくれる


お兄ちゃんって感じ


「おはよぉ…」


リビングに行き、ほかほかの朝ご飯を食べ、支度をすませる


えいちゃんは当たり前のようにそれをソファに座って待っていた


「おまたせっ…」

「おう、行くか」

立ち上がり、横を通り抜けるとき、ぽすっと頭を撫でられた



お母さんに挨拶し、その後を追いかけて家を出る


「俺が送ってくの当たり前と思うなよ」

「…送ってくれないの?」

「送っていくけどよ」


その返答に頬を緩ませる

やっぱり優しい