棗くんからは逃げられない

「呼んでくれないと、息できないくらいキスする」

低い声が鼓膜を揺らした


!!??


思わず俯いていた顔を上げると棗くんと目が合った



熱っぽくて初めて見る目


「ね、実乃梨先輩」

「っ……ぃ、……く」

甘えるような棗くんの声

そして、顔をもっと近づけてくる



頑張った

けど、棗くんの意地悪そうな表情は変わらない