棗くんからは逃げられない

だけど負けられない


「や、だ……」

じっと棗くんを見つめる


「っわ……」
 
そしたら、また頬を胸に押しつけられる


「棗くん?」

「その目、やめてください」

「め…?」

「すごくキスしたくなる…」

「っなっ……」

耳元にふっと笑みがふってきた


楽しそうに笑っているのが容易に想像できる


「せーんぱい」

「っ……やめっ…」

ぎゅ、と棗くんの制服を掴む