「そっか……」


唯織は私の隣の空いているブランコに座った。


静まり返る公園に、唯織の声が響く。


「俺、翼羽に言わなきゃいけないことがある」


……東雲さんを好きになった報告でもするのだろうか。


「嫌、だよ!」


気付けば声が出ていた。


唯織がビクリと肩を震わせる。


「……あ、いや。ごめん」