東雲さんは、時間を見つけては唯織に会いに来る。 それが、どんなに次の時間が移動教室で忙しくたって。 唯織の顔を見て、少し会話をするためだけに、私たちのクラスに足を運んでくる。 ……正直、鬱陶しかった。 彼女なんだから、学校以外の時間も唯織といるわけで。 学校のときくらいは、離れても良いんじゃないの? 心の中で次々と生まれる黒い感情に押し潰されそうになる。