家に帰ってさっそくパソコンを使ってマンガの描き方を調べたり、貯めたお金でマンガの道具やマンガの描き方が書かれている本を買ったりした。

初めて描いたマンガはお世辞にも上手とは言い難いものだったけど、それでも一つの作品として完成させることができてうれしかった。

描いたマンガを友だちやクラスメイトに見せると、『おもしろかった!』『続きが気になる!』と評判は上々で、マンガを描いていることは、いつしかクラスでも周知の中となっていた。

絵をきっかけに新しい友だちができたりとうれしくて、本気でマンガ家を目指そうと思っていた。

あのときまでは……。