【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい

花火絵監督の言う通り、稲葉くんの重心がふらついてきている。





これはただの疲労じゃなくてまたケガを恐れている恐怖心からきているものだ。






「稲葉ーお前の力はそんなもんじゃないじゃろ。足腰に力入れんかー!」







そんなの稲葉だって理解している。けど、思いように身体が動かない。







試合はさらに進んで二十対二十四。海氷がリードしている。






「へっ。中学で有名だった奴もこの程度か。所詮お前がここで終わるんだ。ここで決めてやる」







トスが上がり、水谷がスパイクの構えをした。





ここで入れられたら試合は海氷の勝ちとなってしまう。