チュッ




へ…?今、頬っぺに何か当たった。柔らかくて生あたたかい。






これってもしかして...稲葉くんの唇?






「…ごめん。帰るか。これ以上遅かったら余計怒られそうだしな」





「そう、だね…」






何が起こってたの?稲葉くんが私にキス?






唇じゃなかったけど、されたところが熱い。






心臓の鼓動だって、抱きしめられた時より早くなってる。






益々稲葉くんのこと意識しちゃう。稲葉くんはどうなの?私のこと意識してるのかな。







今すぐ聞きたい。けど…今はやめておこう。最終日の練習試合が終わってからでも遅くはない。








今は部活に集中してもらいたいし、頑張っている稲葉くんの邪魔はしたくない。